テト

恋妻家宮本のテトのネタバレレビュー・内容・結末

恋妻家宮本(2017年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

素敵なエンドロール
人に優しい人って人に興味がないのと紙一重で、寛容な人だとずっと思っていたけど深く知っていくうちに実は冷たい、人の気持ちとかあんまり分からない人だった、みたいなことってある。
阿部寛も序盤はそれかな、と思っていた。
これといって離婚に踏み切るまでの大きな理由はないけど毎日ちょっと寂しくて煮え切らない、ふとしたときにため息出ちゃうような生活なのかなあ、なんて思ってみていた。けど、考えるだけじゃなくて、語れ、行え、をし始めてから、考えすぎて身動きとれなくなる本当に優しい人である一面も見えてきてほっとした。
「正しさにこだわって生きてきた」あたしもいつもこれって正解?と考えがちだったから、「正しさより優しさでものを考える」の言葉がスッと入ってきた。正しいって言うと人によって基準も違うし、立場が違えば白も黒も入れ替わる。優しい、に視点を置けばグレーが広がって、縛られなくてすむ。

天海祐希の必要とされたい、って話すところすごく分かるなあと思った。いろんなちょっと△なところは誰しも、自分にもたくさんあるけれど、大事に思われてる、必要とされてるって気持ちがあれば頑張れることってたくさんあると思う。「私が好きなものばっかり」見てくれてたんだちゃんと、と思ったら嬉しいよね。

優しい言葉で伝え続けようと思う。伝わるかどうかは分からなくても、伝わるって信じて、受け取ってくれるって信じて、やれるところまでやるしかないよな。
テト

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