このレビューはネタバレを含みます
長女は恋を知っていた。
次女は男を知っていた。
三女は死をもって抗った。
四女と五女は自らの道を開いた。
美しい季節を奪われた彼女たちの生きざま。
冒頭のシーンがとにかく美しい。
少女たちの底抜けの笑い声、奔放さは、輝きみるものを惹き付けてやまない。
「男の首に下半身を擦り付けるなんて!」
と肩車を卑猥に受けとる大人たちこそ、低年齢結婚に追い込み、片や処女を貪る獣で鬼畜だ。
三女の自殺にも懲りず、すぐにも四女を婚約させるとか全くありえない。
次女が初夜のあとシーツの血を探されてたのには驚いた。
どれだけ処女至上主義なんだ。
叔父の築いた柵が最後に叔父の侵入を防いだのは皮肉でよかった。
あの叔父は美しい5人姉妹を全て自分のものにしておきたかったんどろう。
最初から。
全くでもって歪んでる。
全編を通して五女の最も若く生命力に溢れた視点から描かれていて、まだ子供らしさの残る視点は逞しく、最後に希望があってよかった。