mh

夜のストレンジャーのmhのレビュー・感想・評価

夜のストレンジャー(1944年製作の映画)
-
兵役中の苦しい時期を支えてくれたペンフレンドの女性に会いに行くことではじまるサイコスリラー。
ローズマリーはあいにく不在で、杖をついた母親とお手伝いさんが出迎えてくれる。このペアのそこはかとないまがまがしさがいいね。
女医さんと接近させるための列車脱線事故とか、ローズマリーの肖像画を描いたのが大学の友だちだったとか、ちょいちょい力技も混ざるけど、話が面白いので気にならない。むしろそのあたりも楽しめる。
ラストの罠が雑で笑う。運転席側の扉をロック。助手席に回ろうとしたらロープに引っかかって崖から落ちる仕組みをアドリブでこしらえる。「体重があと2キロ重かったら落ちてた」って、そういう問題?
戦争がまだ終わってない中、プロパガンダ映画でもないこんなエンタメ娯楽作を作ってるんだから、そりゃ日本は勝てないよ定期。
主人公と女医さんがさっさと結婚を決めるのとか、杖をついた母親に容赦ないプロットがいいね。これまで何度もそういう目に合ってきたから、復讐にも躊躇ないということか。こういう細部に説得力が宿るんだよな。
56分というランタイムもちょうどよかった。
面白かった!
mh

mh