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日本で一番悪い奴らのmaccotのレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
3.0
Netflixにて。

これが事実というのが、いつの時代も腐敗はあるんだな、と思ってしまいますね。
滅私奉公の精神性が生んだ狂気。

実行犯の諸星視点でのみ描かれていますが、道警内部の視点があっても面白いのでは?と思ってしまった。あと割と強引なストーリー展開な印象でした。エンタメといえばエンタメなんですけどね。全ての警察が悪に思える描き方ですが、そんな事はなく、手を汚した悪人を捕まえるのも警察です。まぁ、警察組織に対する救いにはなっていませんが。

観ていて、演者の人たちが面白がっている感じがありましたね、特に中村獅童と綾野剛の最初のやり取りは楽しくて仕方ない感じが。
後半の綾野剛の立ち振舞いが胡散臭いヤクザ感が半端ないですね。絶妙な胡散臭さです。

光と影を行ききする蝙蝠は、様々な物語りにも登場し、その強かさや狡猾さがある種の妖艶な魅力を放ち、ダークヒーロー的に語られがちですが、現実はこんなもんなんでしょうね。

最後まで「悪を断つ正義の味方」にこだわり続けた諸星の狂気は悲哀に変わり、同情の感さえありますが、彼もトカゲの尻尾を切るように組織により終幕を迎えるのでした。
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