マクガフィン

日本で一番悪い奴らのマクガフィンのレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
4.0
主人公の正義を伴わない成果優先で愚直なまでに突き進んでいくのだが、その行動の凄さと存分なバイタリティーに驚く。

モラルよりも組織の利益やメンツが優先される実態は、現代の不祥事や隠蔽体質と根底は一緒に思えるが、個人が組織の思惑に巻き込まれていく悲劇は切ない。賞状が象徴する〈やりがい搾取〉的な風習も日本的で、そんなやり方では外国人とは相容れないことが、妙な説得力に。実話に基づく映画は、今一歩突き抜けられない課題を監督の演出力と役者の演技力でなんなくクリアするのが面白い要因。

・2016年 邦画 作品:第5位