白石和彌監督が快作「凶悪」に続き、またまた実録モノで傑作を残した。
関係者は絶対に触れられたくないであろう、国家権力の中枢で起こった実際の事件を、コメディタッチに描写しつつ、セックス、ドラッグ、バイオレンスを詰め込み、しっかりとエンターテインメント映画に昇華させた白石監督の手腕に感動。
若者が持つ夢や希望への扉は、だいたい先輩が閉めるのはお約束。一度でもシャブ打ったら、だいたい落ちぶれるのもお約束。そんな予定調和も心地良い。
綾野剛のブッ飛んだ演技は、良い意味でリアリティを薄めていて、痛快。
本当に良く出来た映画だった。
崔洋一監督・岸谷五郎主演の「犬、走る」に良く似た映画だったなぁ。