ともぞう

資金源強奪のともぞうのネタバレレビュー・内容・結末

資金源強奪(1975年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

監督の深作欣二が東映とのトラブルで「ふかさくきんじ」という平仮名にクレジットをしたのが有名な作品。ヤクザものというよりも強盗もの。全員が自分のことしか考えていない人でなし。そして、北王子欣也以外はほぼ全員死ぬ。最後、拉致した女がもらった宝石を撫でて、北王子欣也の高飛びを見逃すシーンはポイント高し。

〈あらすじ〉
やくざ志願の清元武司(北大路欣也)は、暴力団羽田組幹部の国吉稔(名和宏)の命令で敵対するやくざ組織の組長を射殺、刑務所送りとなった。その間、武司の情婦の一宮静子(太地喜和子)は国吉の世話になり、一軒のクラブを持たされた。8年後、武司は出所するが、羽田組は武司を煙たがっていた。そこで武司は何の躊躇することなくやくざから足を洗う決心をした。というのも、彼は刑務所生活中に、羽田組から金を強奪する計画を立てていたのだ。早速、武司は刑務所で知り合った、爆弾製造の名手の別所鉄也(川谷拓三)と、妻子持ちの貧乏不動産屋の小出熊吉(室田日出男)を捜し出し仲間に引き入れた。湖畔にある羽由博厚(安部徹)の別荘で、羽田組の主催する大花会が催されている。武司、鉄也、熊吉の三人は、催涙弾と拳銃を発砲しながら、騒然となった賭場から大金を奪い去った。奪った大金は3億5000万だったが、武司は大事を取って3年間は金に手を出さず辛抱しようと提案、鉄也と熊吉は渋々承知した。一方、羽田組では親分衆の損害総額が5億円以上と詰め寄られたが警察に届けを出す訳にはいかず、結局、やくざと癒着が元で停職中の刑事の能代文明(梅宮辰夫)に捜査を依頼した。文明は犯人1人につき100万円で引き受けた。武司は何くわぬ顔で国吉の前に姿を現わし、静子を連れて九州へ行く旨を告げるが、国吉は静子が既に自分の女になっていることを武司に言う。翌日、鉄也は文明に捕われ、武司の名を吐いてしまった。ところが強奪された金が3億を越す大金と知った文明は、羽田に金を取り返したら20%を寄こせ、と持ちかける一方、鉄也を泳がせ、労せずして金を組長のもとに返した。しかし、損害額は5億円と思い込んでいる羽田は、文明が既に20%の礼金を取ったと言い張り、文明の金を支払おうとはしなかった。一方、武司は文明に復讐しようとするが、文明も金を手に入れることができなかったと知ると、一緒に組んで再度、羽田に挑戦することを持ちかけた。完全武装した2人は、白昼堂々と羽田組に殴り込み3億5000万円を奪い返した。だが曲者同志の2人、仲良く山分けするはずがなく、今度は仲間同志で睨みあい、その犠牲となって鉄也は、既に死んでしまった熊吉の後を追った。武司と文明の壮絶な戦いが続けられた…。
ともぞう

ともぞう