平和主義者を装う犯罪者のようだ







B級SFサスペンス
ジャケを見るとごきげんコメディかと思いますが違います。

誰が主人公かも分からず、アメリカの雑い2時間ドラマに引きずり込まれます。
カット割りもTVドラマみたいです。

В級ＳＦホモ・セクシャル・サスペンス。
惜しい！破綻してる(>_<)伏線を回収する努力ゼロ。

天下のユニバーサル様が制作したんなら脚本に赤ペン入れて…
『ロボ要素不要、恐竜要素不要、月でゴルフ不要』って訂正するガッツの有る人材は居なかったのか？
出演者がイケメンだったり、ミステリアスなヒロインも居たり、キャラクターは魅力的なのに！
色々と詰め込み過ぎ。

しかも…主人公が誰なのか！それすら良く分からなくて(笑)
逆に、あと20分長くして、キチンと伏線を回収してあげれば良かったのにねー。監督は、さぞや残念だったでしょう。

月面ではヘリウム採掘を巡り大国５ヶ国のスパイが暗躍していた。
ムースは月面調査中に「花」を見つける。月に花が咲く訳は無い！
『チュドーン！』謎の爆発事故。

イヴ・スマイスの銀河船には、ムースの兄イアン・サーグッドが搭乗。
弟ムースの死亡調査の為に月に降り立つ。

アメリカ軍の基地では、ワインハート将軍が出迎え。
爆発事故は事件の可能性もあって、弟ムースは被害者ではなく、自爆テロの容疑者かも…と疑いをかけられて穏やかに居られない兄のイアン・サーグッド。

ワインハート将軍の娘ヤマは、月面上空に浮遊する宇宙ゴミから爆発事故の証拠品を捜索していた。
そして月面には有り得ない「花」を見つけた時、ムースを発見！
酸素ギリギリの瀕死の状態ながら、弟ムースは生きていた！

果たして事件の真相は？

久し振りのイロモノ系です。
今回は、スパイ×SFという新ジャンルの開拓に挑んだユニバーサルが繰り出す、別名,失敗したアポロ計画ことスパイオブギャラクシーです。
忍者は数時間息をしなくても大丈夫だから、月面でも宇宙服とかいらないよね！
本編。
端的に述べるとこの映画は、インド人が暗躍する忍者で日本人はロボ恐竜を操るというユニバーサルのとち狂った発想をぶち込んだであろう怪作なのですが、素材自体は悪くないと個人的には思います。近未来,月面は五カ国がそれぞれの領地を支配しており、月面下にあるとされるヘリウムの入手競走をしているという、SF的な観点から見れば結構面白そうな大筋なのですがそこに【無駄としか思えない掛け合いの応酬】と【回りくどいにも程がある物語】更に【面白そうな設定の忘却】が加わる事で駄作へと昇華されているのです。
暫定的に主人公と呼ばれるべき彼の心を読むという能力がまるで活かされない本編。登場テーマもある面白インド忍者の早過ぎる退場。知恵を持ったアホと化した日本人の雑過ぎる扱い。
要所要所で輝く素材はあるというのに、それがまるで活かされていないのが普通に痛い。
これコメディとしてやれば、もうちょい面白くなったと思うんですよ。冒頭の体操服みてぇな宇宙服や唐突に始まるパリコレウォークが一番面白いんですもの。シリアスな笑いで通す事が出来れば、それなりの物は仕上がったのでは....と思わざるをえません。傑作になり得た可能性も、まぁ、なくはないのかな...。
そんな感じで、スパイ▪オブ▪ギャラクシー！