タケナミ

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアントのタケナミのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

少女ソフィーと心優しい巨人のBFGが、9人の人喰い巨人を退治するために奮闘するファンタジー。

子供のころに好きだった原作小説を読み直し、直後にこちらの映画を鑑賞。
そのため、ストーリーの感想というよりは、演出や脚本についての感想がメインです。

このところ、実写化による原作の改変問題が取り沙汰されているので、ついつい原作へのリスペクトの観点に注目して観てしまいました。
この映画は原作へのリスペクトがひしひしと伝わる良作です。

以下、原作と映画を比較して印象的だった場面を箇条書きで。

【原作に忠実だったところ】
・序盤のBFGが足音を立てずに超スピードで走るシーン
→まさに小説を読んだときに私が想像していた通りの映像だったからワクワクした
・女王様に見せる夢を調合するときに手回し式のミキサーを使うところ
・王宮で朝食を食べる時の食器がクワや剣を使っているところ
→細かいところまで忠実に映像化されていてうれしくなった

【原作と異なっていたところ】
・BFGがイギリスの街を人目につかないように移動するシーン
→街灯を遮って暗くしたり、木に擬態したりと小説を読んだ時よりも緻密な表現で実写化ならではの良さがでている
・過去に巨人と過ごした男の子の存在は
→物語に切なさや、巨人が人間界への露出を恐れる理由の脚色。そしてソフィーがおばけきゅうりの中に入ったあとに着替えるための服の存在理由として必要十分
・ソフィーが女王様の寝ている部屋に行くときに巨人の耳の中に入らなかった
→映像化したら縮尺がおかしくなってしまうので納得
・巨人をイギリスに持ち帰って見せ物にせず、誰もいかない島に流した
→倫理的に問題があったから仕方のないことだと思えたし、おばけきゅうりと栽培用の種を与えたところは取り入れていたのでOK
・人喰い巨人捕獲後のBFGの待遇
→「この本を書いたのがBFGです」という結末がないからかもしれないけど、後日談のBFGが学校に通って読書家になる部分は入れて欲しかったのが正直な気持ち…

全体的に原作のファンタジー世界をそのまま映像化した作品でとてもよかった。
スピルバーグが監督した作品で、原作があるものを他にも観てみたい!
タケナミ

タケナミ