かずま

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のかずまのレビュー・感想・評価

3.8
"命"への提案。


テクノロジーの先進は、何を先進しているのか。

"無人偵察機による爆撃"

血を流す人の絶対値(片側サイドだが)は減っているのだろう。
ただ人が生身で宿らないそのテクノロジーは、確実に一方で何かを増幅している。

会議室の彼らが守りたいものは少女なのか?
未来の犠牲者なのか?
それとも自分か?

飛び交う言葉は正義のコンセンサスの為か、判断のたらい回しか。

彼らの会話は、普段自分がいるビジネスの世界の会話に近いと感じた。
"推測値上は" "優先順位は得点制"
違うのは売上ではなく"命"への提案だ、プレゼンだ。

結果にコミットする為であり、いかなる結果に対して備えたセーフティネットのつもりであり。
ただ唯一のセーフティネットは、現場をよく知る軍人がそこにいること。

その世代を失った時にまた人類の進化が問われるのだろう。
と感じる時点で、"そもそも問われない環境"への自分の期待値がうかがえる。

爆音も叫び声も届かない"空の目"からの実況"生"中継。

無力の日曜夜でした。
かずま

かずま