アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場の作品情報・感想・評価・動画配信

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」に投稿された感想・評価

Nob

Nobの感想・評価

3.5
現在のハイテク戦争の問題点と言うべきか、今後益々増えるであろうトロッコ問題や責任所在の難しさを鋭く斬り込んだ軍事サスペンス。

正直なところ、途中迄は西側諸国賛美の鼻につく映画かと低評価の準備をしていたのだが、残り30分を切ったあたりから、命の選択の難しさや若い兵士の苦悩が胸に突き刺さり、それまでの見方を180度改めさせられた。

上層部の責任のなすり合いは観ていて苛立ちが募るが、逆にそれがリアルさを増しスリリングな展開を演出している。
何より邦題のサブタイトルの皮肉さが、本作の全てを物語っているように感じる。
近代戦の象徴である無人機攻撃。斥候も虫や小鳥の形に模した小型ドローン。現地にいなくても遙か彼方の遠い国の小さな部屋で画面を通じて戦闘を行う。
本作でもイギリス軍はテロリストの捕獲作戦を現地に行かずして展開する。小さな安全な部屋で。まるで私たちもその部屋のひとつに座っているかのように作戦の進行を見守る。やがて私たちにも決断が迫られる。
多くの一般市民を巻き込むことが確実なテロリストを排除するには、多少の付随的損失は致し方ないことなのかどうか。
つまり、自爆ベストを着たテロリストの家を爆撃しようとしたら前の道に子供がいる。爆撃に巻き込まれる可能性がある。この可能性は何パーセントあれば作戦を中止となるのか。多くの命を守るための不可避の付随的損失なのか。その逆も然り。一人を救うことによって多くの犠牲者を出すことが予測できているのに
。最大多数の利益をとるべきか、否か。
本作は従来の戦争映画ではない。攻撃の作戦実行部隊のほとんどが自らの命の危険を感じない場所にいる。作戦が終われば「日常」に戻っていく。その状態で「付随的損失」を算出するのだ。
おそらく、どちらにせよどの利益をとるにせよ心にシコリが残るのだろう。魂が健全なうちは。

戦争の最初の被害者は真実である。
189-26
ELLE

ELLEの感想・評価

3.6
大勢を危険にさらす可能性の高い危険分子を排除する変わりに、何の罪もない一人の子供が犠牲になることを見過ごせますか。

戦争も画面越しにミサイルを撃てる時代なんですよね、、

色んな立場の人たちが出てくるので、それぞれの"正義"が違うのが見所かな。

それでもやっぱり"正解"はないんじゃないかと思う。

色々と考えさせられる映画でした。

このレビューはネタバレを含みます

 ドローン三部作(勝手に命名)のうちの一つ。サブタイトルが皮肉。
 おそらく空調もしっかりしている快適な司令室で、はるか海の向こうの国の様子をモニターで見ながら部下に無人偵察機を操作させて、必要とあらば爆弾を投下する。こんなことを繰り返してると、感覚がマヒして、モニターに映る他国の状況、爆発の瞬間なども現実のものとは思えなくなっちゃうんじゃないかと思う。
 パン売りの少女が無事だったのか死んでしまったのかははっきりと描かれていないが、こうやって無関係な一般人を巻き添えにしたら、その家族がアメリカを憎み、新たなテロリストを生みだしてしまうことにもつながる。もうイタチごっこでしかない。
つい

ついの感想・評価

4.0
全編通して緊迫感たっぷりでかなり見ごたえありました。
リモートで行うドローン攻撃に、リモートでの偵察、政治家ともリモートで相談。
でも機械が全て操作・判断してるわけでありません。
ドローンを操作するのは人、判断する軍人や政治家も人。
そこには色んな立場の人がいて、揺れ動く様々な人間模様を見事にえがききってます。
今まではドローン攻撃って、ゲーム感覚で人を殺すのかって思ってましたが、違う側面を見れました。
現代・近未来の戦争やその苦悩を描いていた名作だと思います。
後半に向かっての究極の選択と責任を巡ってのせめぎ合い。目の前の命か、予測される危険から守られる推定の命か💦
考えれば分かりそうでもあるけど、これは正論ではないよなって思う。
ドローンを駆使して上空から見下ろすと、なんだかさっさと決めちゃえと気が大きくなりそうやけど、事はそう簡単ではなく緊迫した様子が伝わってきた。まさに司令塔になるのは世界一安全な戦場と言えると思った。

今世界はコロナ一色の議論から様子見を繰り返しているけど、この一瞬の選択を強いられる医療現場のことに重なった。若い人か、重症化した人か、お金持ちか、これから誰を優先的に助けることになるのか。命の選択なんて本当は誰にもできないことを迫られる医師の判断は想像を絶する。
roy

royの感想・評価

3.6
こんな技術があるなら、色んな国際的な事件も解明出来るのでは?
上空からの撮影がほんと高見で見物出来る点がほんと気持ちよ良かった。
責任逃れしたくなるのは大企業の幹部でも同じ事してるような。

少女を助けたい気持ちがあっても、
パン売りが青年やったら?
そう考えると複雑な気持ちになる…
スリリングな軍事サスペンス。

テロリスト側も同じことが出来るようになるって考えると邦題が皮肉に見えてくる。

下痢の英国外相のシーンだけはタランティーノが監督したとしか思えない。
Himanomi

Himanomiの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

映画としては、ハラハラし面白かった。

ただもし現実であるなら、そんなに議論でたらい回ししてる無駄な時間があったなら、パンをもう一度買いに行けなかったのかと思う。

知らなかったとはいえ、結果パンを買いに行ったのも、また子供だった。

確かに、80人の命を蔑ろには出来ない。
けれど、近くで作戦に参加している大人が少しでもいたなら、子供の命を助ける為に走ってほしかった。
たまご

たまごの感想・評価

3.6
この映画を観てる側は、ミサイルを打つという決定が下されたり、発射するその場にいるのと同じ気持ちになると思う
軍隊のやる事は画面越しか銃のスコープ越しかの違いしかないし、戦争というものは人が人を殺す事に他ならない
現代戦争の衝撃実態と書いてあるけど、戦争は現代も古代もやる事に何も変わりはない
人が人を殺す
そこには正しいも間違ってるも良いも悪いもない
ただ殺す側がいて殺される側がいる
その結果がある
それが戦争だから、これは銃のスコープが画面に変わっただけの戦争映画
戦争はいつの時代になっても起こる結果が変わる事はない
>|