くりふ

貞子vs伽椰子のくりふのレビュー・感想・評価

貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)
1.0
【ペンパイナッポーアッポーペン】

劇場公開時に一瞬血迷って行こうとしたが、結局今頃DVD借りてみた。

やー、行かなくてよかった。

揉んで揉まれてこうなった脚本かもしれないが、結果的に工夫ゼロ。ただ二大バケモノを言葉通りぶつけているだけ。

構成は、こっちは早く試合を見たいのに、対戦をブッキングする段取りを延々見せられている感じ。試合前に飽きてくる。

貞子はほんとうに怖くなくなった。やっぱり呪いのビデオシステムの象徴に抑えておかないとね。ここまでキャラクター化しちゃうと、いわば、白ワンピロン毛酔っ払い女が千鳥足しているだけみたいなモンだから、苦笑しか出て来ない。

玉城ティナちゃんはよかった。ご本人を間近で見るとあのギョロ目に始まり、意外とバケモノじみた形相では?と感じさせる非現実性が、映画的でいい。こういう女優顔がもっと映画に増えてほしい。

一方の山本美月は凡庸で惹かれませんでした。

こういう映画って、女性の悲鳴テクがいちばん大切だったりしますが、実際あんな状態になったら、対象をしっかり見据えながら、キチンと息継ぎして(3・2・1とカウントダウンしていそう)悲鳴を上げる…なんてやるモンだろうか?ハッキリ、冷めますね。

実際の対戦になるとそれなりに盛り上がりますが…あの…同じ方向から来たはずなのに、キチンと赤コーナー青コーナーに別れてチーン!…て展開だけはヤメテ欲しかった(笑)。

で、まさかのピコ太郎オチ!(爆笑)

コレならテーマソングも聖飢魔Ⅱでなくそっちがよかったな。確信持って言えるけど、このオチでこの見せ方にするなら、伊藤潤二が漫画化した方が間違いなく、面白くて完成度も高まったと思います。

しかしコレやっちゃったら、もうシリーズは止めるのでしょうかね?ハリウッド版の可能性は残っているかな?ナオミ・ワッツやサラ・ミシェル・ゲラーに再度、参戦してもらって。それならそこそこ見てみたい。

<2017.2.26記>
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