ハタノハタ

何者のハタノハタのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
2.9
2024年/6本目
自分が高校生の頃、Twitter等SNSが流行り出し、それまで学校や放課後、直接会っている時間にしか相手の情報を得ることができなかったのが、今何をしているのかを簡単に知ることができるようになった。発信していることから話題作りや共通の趣味を探ることができ、コミュニケーションのツールとしてはとても便利だが、その反面24時間他人の情報で溢れかえってしまう可能性も兼ね備えている。過去に読んだ記事で「成功は可視化されるが、失敗はそうはならないことが多い」というものがあった。その傾向を知らないで他人のSNSでの成功の発信を見ていると、自分だけ上手くいっていないんじゃないかという状態に陥る。特に自分と似ている点を持ち合わせている人、作中だと就職活動真っ只中の5人が就職に向かい一致団結、切磋琢磨しているように見えるが、試験の合否や内定の数など、他人と比較し、妬み嫉みが生まれ、心の底から祝福することができない。それが共に演劇をしてきたサークル仲間も、ルームシェアをしている友達だったとしても。自分と近い状況にある人の成功を素直に喜び、リスペクトできるような人間でありたい。
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