ブタブタ

何者のブタブタのネタバレレビュー・内容・結末

何者(2016年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

就活って大変なんだな...(ひとごと)
自分は大学出てないしとりあえず就職しなきゃとDODAに載っていた印刷工になりそもそも何の興味もない職種だったので1年足らずで辞めてその後無数(大袈裟)の仕事を転々とし今に至る適当な人生を送っているため、この人達と言うかこの映画が何をそんなに騒ぎ立てているのかがさっぱり理解できないのでした。

自分は小説と言えば連続殺人が起きたり密室殺人が起きたり異次元から怪物が来たり異能力者がバトルしたりするとかその手の小説しか読まないボンクラなので当然朝井リョウの原作未読なのですが、そもそもこんな程度の話が直木賞なんてそりゃSEKAOWAのSAORIさんだって直木賞取るわなー(まだ取ってない)と言う気分にしかならないのです。

主人公・拓人(佐藤健)は就活仲間たちの事を裏でコソコソTwitterに悪口を書き込んでたりする訳ですが、そのくらい許してやれよ―――!(笑)
意識高い系で明らかに嫌われ役の隆良(岡田将生)ですけど実は拓人が就職浪人だと知ってて黙ってて最後に「就活の事教えてくれよ。だってお前ベテランさん(笑)だろ」って決して嫌味でなく照れ臭そうに言うシーンはああこいつ本当は良い奴だと唯一ホッコリした部分ですけど、
拓人と里果(二階堂ふみ)がそれぞれパソコンと携帯の予測変換からそれぞれ光太郎(菅田将暉)と瑞月(有村架純)を妬んでたってバレるのも、里果が「Twitterで実況中継しないと立ってられないのよー!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。ウワァァァン」も別にそのくらい良いじゃん(笑)としか思えないので盛り上がりに欠けます。
何か拓人は作者である朝井リョウのアバターで上から目線で就活にオタオタ駆け回る若者たちを拓人を使ってバカにしつつ拓人も酷い目に合わせ最後に何かいい話風味にまとめた感じで非常にイヤ!
お前は作家で成功して就活でオタオタしてる若者を神にでもなった気分で上から見下ろしてそりゃ気分いいだろうよカス!
と言う歪んだ感想しか持てないのでした。
最後の方で拓人のTwitterアカウントがバレて、そのくだりが演劇で再現されるシーンはひょっとしてこれ全部芝居だったの?と寺山修司がやったメタフィクション的手法なのかと思ったんですけどそんな事はなくて単なる演出上の表現だったんですね。

名刺を見せる場面がありましたが拓人がまたそのデザインをバカにしてて、そこがちょっと『アメリカン・サイコ』の名刺バトル(笑)を思い出しました。
何かこの作品人が死なない『アメリカン・サイコ』?
表面上はイイカッコしいで裏ではお互い(ていうか主に拓人だけですが)バカにしてる所とか。
拓人がアメリカン・サイコのパトリックみたいな奴だったらもう途中で頭来て隆良の頭を斧で叩き割ったり、光太郎が部屋のクローゼットを開けると里果と瑞月の死体が金属フックで吊るされてたりするんですが(何言ってんだ?)結末もまた例の「1分間で自分を表現してください」で拓人が妙な自分語り始めてそれが認められて内定ゲット?ってどうでもいい様な結末だったのでもういいや『桐島部活』で懲りてたクセにもう朝井リョウの作品何か見んな!と自分に言いたいのでした。
ブタブタ

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