芋けんぴ

何者の芋けんぴのネタバレレビュー・内容・結末

何者(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

SNSでの本音は、誰かと話していて口を滑らせるものとは全く異なる。それは、一人の人間があらゆるしがらみから物理的・精神的に解放された空間で放たれる「真の本音」だ。

「こいつら痛ぇな」や「何マジになってんの」という主人公の気持ち、わかる人には痛いほどわかるはず。
それを1000倍の濃度にして叩きつけてくる回りのメンバーの演技、本当にきつい映画だった。

自分が就活中に観なくてよかった。


とにかく俳優陣の圧巻の演技に心のざわざわが止まらない。
もう一度観たいとは思わないけど、最近の映画の中ではトップクラスの出来。

ところで裏表のない愛されキャラの洸太郎、彼が内定をとる際に使った「翻訳家の女の子の話」は本当だったのか?
ダウトの話で「ウソついてもいーの!?」、帰りのタクシーで自嘲的に「結局オレは就活がうまかっただけなんだよなぁ」という独白。
実際の就活を描くこの映画で、そのドラマ性はあまりにも不自然に浮かんでいるような…。
芋けんぴ

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