箱の中のネコ

バンビ、ゴジラに会うの箱の中のネコのレビュー・感想・評価

バンビ、ゴジラに会う(1969年製作の映画)
2.0
タイトルが示す通り、ディズニーの無邪気な鹿、バンビと怪獣映画の象徴、ゴジラの出会いを描いたアニメーション短編映画。映画の長さはわずか1分半程度だが、その短さの中にも驚きとユーモラスな要素が詰まっている。
本作の見どころは、そのシュールでユーモラスなプロットだ。映画は、バンビが平和に草を食むシーンから始まり、その後のゴジラとの衝撃的な出会いへと展開する。この意外性とシンプルさが視聴者を引き込む。1969年にマーヴ・ニューランドが学生時代に制作したとき、まさかカルト的な人気を博すことになるとは夢にも思わなかっただろう。
印象的なシーンは、もちろんゴジラが突然現れるシーン。バンビが平和に草を食べているところへ、一瞬にしてゴジラの巨大な足が踏み下ろされる。このシーンは映画のクライマックスで、強い衝撃を与える。台詞はほとんど存在しないものの、その短い構成の中に物語が詰まっており、視覚的なストーリーテリングの力を改めて認識させられる。
本作は、ディズニーの「バンビ」や東宝の「ゴジラ」といった、異なるジャンルとスタイルの映画を巧みに融合させている。その結果、この作品は一見するとまったく異なる二つの世界を融合させ、観客に新たな視点と驚きを提供するものとなっている。
短い時間という制約の中で、このようにユーモラスで意表をつくストーリーを展開することは、視聴者に対する驚きと楽しさを引き立てている。また、「バンビ」と「ゴジラ」という、観客にとって馴染み深いキャラクターを使うことで、観客は自分自身の映画に対する既存の認識を再評価する機会ともなっている。
本作は、そのユーモラスで衝撃的な内容が観客を引き込む短編映画だ。そのシンプルながらも予想外のストーリー展開は、映画の持つエンターテイメント性と意外性を最大限に引き立てている。さまざまな映画の要素を巧みに融合させたこの作品は、一見の価値ありである。

敢えて本格的にレビューしてみた。