少年の成長と旅立ちをストップモーションで描いたアニメ作品。
トラヴィス・ナイトが監督、アート・パーキンソン、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒーらが声優を務める。
海辺の洞窟で病弱な盲目の母と二人でひっそり暮らす片目の少年クボ。クボは三味線の音色で折り紙に命を与える不思議な力を持ち、日中は折り紙を使って村の人々に講談をして皆を楽しませていた。母親からは夜には決して外に出ないよう厳しく言いつけられていたが、灯篭流しの日に森でうっかり日没を迎えてしまう。二人の叔母がクボの命を狙って襲ってくるが、母親が身を挺してクボを守ってくれる。クボが目を覚ますと傍らにサルが見守っており、折り紙で作った武士に導かれてサルと共に”折れずの刀”・”鎧”・”兜”を探しに旅立つ…
少年の冒険と成長を通して家族愛を描いた物語。
ストップモーションで撮影された映像が奇麗で質感があり素晴らしい。
海外の作品でありながら日本の習慣や文化を様々なかたちで紹介しており、特に折り紙を小道具として活用したことは秀逸。
この作品を外国人が作ったことに驚かされる。
日本ならではの祖先や両親への敬いも描かれている。
「父上 母上 僕の物語は続いていきそうだよ まだね・・・」
エンドロールではストップモーションの撮影風景も楽しめ、二本の弦の意味も感慨深い。
「私の二本の弦である父と母に捧げる」
2024.5 NHK Eテレで鑑賞(字幕:遠藤美紀)
2017.10 初鑑賞