ゆず

神様メールのゆずのネタバレレビュー・内容・結末

神様メール(2015年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

疑問点は多々あれど、設定も演出も面白いし、変なキャラばっかで楽しい。もしも神様が厭世的で短気で自分勝手などうしようもないオッサンだったなら。そんなとてつもなく後ろ向きなIFから始まる…神様パロディ?宗教コメディ?ヘンテコなファンタジーだったなあwブラックユーモアたっぷり。毒があるのに愛おしい。より雰囲気がキュートなテリーギリアム?

「神は何故自分を助けてくれないのか、なんて疑問は抱くだけ無駄だよ、だって相手こんなんだよ」とばかりにダメダメな神様と、そんな父に反抗することを決意した娘。家出を決意した時かなにかに「出エジプト記」って出て噴いた。
毎日一生懸命(マーフィーの法則みたいな)不幸な法則を書き連ねてる根暗な神様。はじめは「余命を全人類に送信する」ことによって、人も世界も変わっていき、きっと神様も変わるんだろうとぼんやり思っていたのだけれど、パパ全然ブレないし(笑)神様家族から人間の話へと移り変わっていくw使徒達のヒューマンドラマが中心で、合間にうつる女神は家に一人きりになったのにどんどん元気になっていくw
自分の周りで一番笑いが起きていたのは、JCと聞いてヴィクトールが返した一連の台詞と、最後の晩餐を見て首をかしげるママの図、そしてケヴィンだったかなぁw
登場人物が口にした表現を映像で挟んでいく演出とか、心理描写とかがすごく独特だった。可愛いなーとか愛しいなぁとか分かるなぁって共感だとかもあるんだけど、クレイジーだなって気持ちと半々だったwエアが見せる夢も、楽しい夢のような、しかし悪夢のような。これって人生讃歌なのかな?私はハッピーなニュースしか流れてこない世界って狂気を感じますw苦楽のバランス考えないと、結局幸せって実感できないんじゃなかろうか。

個人的にはヴィクトール、マルク、フランソワが特に好きだった。あとアホの子ケヴィン!w
見終わって一番不思議だったのは「ならPC作ったの誰なんだ?」ってとこ。もしかしたらあのダメ神も誰かの暇つぶしで作られたにすぎないのかもしれない…w
ゆず

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