映画「歩いても歩いても」でも親子役だった阿部寛さんと樹木希林さん、二人とも個性が際立っていますが、自然な感じがいいですね。
物語は売れない小説家で小説の題材集めと称して探偵事務所に勤めることで生活している男性の話。別れた妻に養育費を払うことで息子と会わせてもらう男性。生活は苦しいが息子には父親らしく接したい彼は、台風の日、母親の住む実家に息子を連れていくのだが...
母親が息子家族のことを思いやるところは泣けてきます。息子は母親を気遣いながらも、まだ、母親のすねをかじっている。
母親は何もわからないけど、なんとかしてやりたいと思ってしまう。元嫁(真木よう子さん)と話をする場面は涙腺がヤバかったです。
ありがたいですね母の愛。そして出てはこないけど父の愛。在りし日の父親が息子を自慢している姿も想像出来て、また、グッときてしまいました。
母親が息子に言う言葉もとても良かったです。物事に執着しなければ普通に幸せになれるのに...といった感じの言葉だったと思いますが、凡人には耳が痛いですね。私もどれだけ無駄な時間を過ごしたことか...(笑)
1つの賞の受賞がその後の人生を変えてしまう...人生の明暗って、分からないから面白いんですけど、難しいな～。
親子ってどこかで繋がっている...この作品からも、そんな感じ、伝わってきました。是枝監督らしい映画。
