やはり私は是枝監督の映画とは根本的に合わない面があると痛感しました。
ギャンブルって私はやりません。お金を棄ててるような気がするんですよね。働いて稼いだお金を棄てるのはあり得ません。
それに『なりたい大人に簡単になれると思ったら大間違いだぞ！』も、ん？そうかな？この人頑張りが足りないんじゃね？だいたい『人生の意味』ってなりたい人になることでしょ？それ分かっててなれないで何十年も経つなんてありえない。
この父ちゃん、次から次へと悪知恵が働くわ！もっと地に足つけて考えろよ！ちゃんと生きろよ！としか思えない。(笑)ま、私も大した人生送ってませんけど。(苦笑)
こんな父ちゃんだけど、台風の夜に秘密基地でお菓子食べようなんて発想をするんです。そんなの下心が見え見えなんですが、やらないよりはいいんです。子供にとっての価値基準はそこにある。
彼を現実の世界に繋ぎ止めているのは、このお母さん(樹木希林)なんです。彼女の存在が身を持ち崩さずにいさせている。
ところで樹木希林さんの演技ってヤバすぎじゃないですか？この映画に限らず怖ろしさを感じます。全て見られてるような大きさを感じますね。こういう人(良多)は自分がどれだけ見られているのか分かってないんです。
樹木希林は唯一無二。
完全にネタバレですが、この奥さん(真木よう子)とは絶対に無理ですね。彼女の望む生き方は彼には出来ないです。前を向かせようとしても決して前を向かない人なんです。彼は彼なりの愛し方しかできないし、それは彼女には合わないんです。
深さの問題ではない気がします。
今の時代の問題は、真面目で普通の人(男女問わず)が生きづらい世の中になっている事だと思う。『何で真面目に働いてるのにこんなにも辛い日々が続くのだろう?』だと思う。逆に彼のような人が苦しむのは当たり前で、掘り下げても私には何も響かない。この奥さんこそがシングルマザーで本気で苦しんでると思います。
