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ダンケルクのhmmのネタバレレビュー・内容・結末

ダンケルク(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

わたしの今までの人生で、
映像を見る、という行為が及ぼしてきたすべてを超えた。

この作品を見る前と、この作品を見た後では
確実に何かが違っているけれど、それを言語化するには、もう一回見たい。

ひとつ引っかかるのは、ジョージ。
彼がなんか... 勿体無いと思う一点。
もう一度見てこの気持ちはなんなのか考える。

↑少し考えてみたら、なんとなくわかってきた。
誰か、人間が死ぬことに意味なんてない。(し、意味があってはならないような気もする)(この意味、は彼が死ぬことで何かが象徴される、とかそういうこと言うべきでないという感じ)
敵軍の爆撃で死ぬことも、突き飛ばされ打ち所が悪くて死ぬことも、同じ死ぬにはかわりないし、どちらがより悲劇的だということはない。(主観を除く)
死ぬ。もう生きていない。ってだけで。
映画を見ているとやはり、ひとりひとりの登場人物に意味を見出そうとしてしまうけど... いえ、確かにストーリーとしての役割はあるんだけど。
それが物足りないのも、わざとなんだろうな。と思った。

わたしが、この映画を通じて思うこと、救出劇、すごかった、っていうことじゃなかったので。
人の心がある人たち1人ひとりが、歴史の教科書に載って、テストのために覚えさせられるような巨大な作戦だなんだ言われているものの渦中にたしかに存在して、
それぞれがそれぞれの視点で時間を過ごしてる。
わたしたちの感じている一分一秒とまったく同じ単位を。
ありがたいことに体感することのない、肉体的、精神的な過酷さの中のその時間はいったいどんなものだったのか。
を、体験した気分。

この大きな世界の、ままならない中を生きていて。自分という個人。属している集団。それをふと切り離したり、ぽつねんとしてみたり、そういったことを、1人でよく考える(というより感じる)わたしにとって、
この映画のうつす経験みたいなものものすごくすっと没入させてくれた。
hmm

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