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ダンケルクのマのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
3.7
好きなところ

CG使わない、フィルムでしか撮らない、のこだわりは、素人から見てもやっぱり凄いので是非これからもこだわって頂きたい。画面の物質感というか実在感がたまらない。

IMAX初体験だったのですが、画質はもちろんのこと、音響設計もこだわりまくってて痺れた。船の中まで銃弾が貫通するのとかむっちゃ怖かった。

海とか空とかを中心に透明感ある青味が印象的。それと火の赤の対比とかとても綺麗で良かった。

好きになれなかったところ

カチカチ時間を刻む音と一緒に流れてるちょいコード感あるアンビエントっぽい音楽が過剰。三つのエピソードを繋ぎながらも雰囲気出してるのは分かるけど、「訳も分からない中生死を彷徨う恐怖、スリル」というこの映画で一番大事であろう要素を削いでしまってるのでは。自然音だけで観たい...とちょっと思った。

ある場面で思っ切りポジティブに切り替わる音楽が嫌。事態が良い方向に転ぶときの演出があざとい。(元気に飯を配るおばさん、ケネスブラナーの顔に光が差し込むショット)

この映画はそんなにハードコア貫いてなくてそこが残念だったけど、ノーランみたいなハードコアな考えの監督がこの世にいて良かったと思いました。めちゃ楽しかったです。
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