『ダンケルク』
エキスポIMAX。新しい映画体験。いきなりあの海岸に放り込まれ映像と音響の迫力の虜に。さらにアトラクションに終わらず陸海空をタイムシフトし感覚に加え頭脳も刺激され続ける。最終的に全てが融合していく素晴らしさ。後味の苦味と希望も誠実だ。ノーランしかできない映画を観た。
『ダンケルク』はほぼ全編のIMAX映像、神目線の物語の排除、3つの時間軸構成といった挑戦を一度にやっている作品ということか。微妙なとこもあるが、それをハンス・ジマーの煽りサウンドでパッケージングし酔わせる感じで一気に見せきってる感じだ。緻密さとハッタリの巨匠ノーランの面目躍如だ。
『ダンケルク』2回目。通常シネコン。IMAXの鮮明さに比べると暗めでザラついたフィルムの質感。戦争映画的な風味も感じまた一興。慣れた画角でこちらから映画の中に入っていける。時間軸や人物も把握して見ると映像で何と豊穣に物語っているのだろう。挑戦と独自性に満ちたノーラン劇場を堪能。
『ダンケルク』体験だったエキスポIMAXに比べてじっくり見られたが、改めてノーラン作品だなあと思った。違う時間軸を重ねながらのエモーションの持続、人間が絡むアクション演出の拙さ、ジマー力を最大限に使う盛り上げ、その後を交互に見せながら向かうエンディング。そして絶品のラストカット。
『ダンケルク』私は新しい「戦争映画」として楽しんだ。最近西部戦線の本や映画に触れていたが、こんなミニマムな目線で敵も血も見せずに映像＆音響の力で戦争を描くことも出来るのか、と新鮮だった。撤退作戦を面白く見せる、生き残る恐怖と希望を見せる、といったことは十分成功したのでは。
『ダンケルク』は製作が決まってから
撤退作戦でカタルシス作れるの
CG嫌いでスケール感追わずどうかな
悲惨な戦場アクションやるの
スター俳優少ないけど
長尺なんだろなあ
なんて勝手に思ってきたが、ほとんど覆された。映画のつくりって面白いし、まだまだ新しいこと出来るんだなあ。
