「我々の世代が戦争を始めたんだ
それで息子の世代が戦場に行くことになってしまった
迎えに行かなければ」
海軍に徴用されたプレジャーボートで一路ダンケルク海岸を目指して舵を取る船長の爺の台詞
ドイツ軍🇩🇪機械化師団に追い詰められ、背水の陣となった英仏兵士40万人
英首相『戦争屋』チャーチルは救えて3万人と見積り、本土決戦に備えて駆逐艦、海軍艦艇を温存する決断を下す。
非情だが政治的戦略的には正しい事なのでろう。
しかし、40万兵士にはそれぞれ家族がいて、故郷がある。
誰もが誰かの息子であり、兄弟であり、父親であるのだ。
海軍からの民間船舶の『徴用』と言えばそうなのだろうが、軍首脳の思惑を超えて続々と集結する漁船、商船、遊覧船🚢、船、船、船!
海岸に取り残されていた兵士達は諸手を振り歓声をあげる。
メッサーシュミットの銃撃を躱すプレジャーボート爺に、撃墜され海に不時着した所を掬われた空軍パイロットが尋ねる
パ「戦闘機に詳しいんですね?」
爺「息子が空軍にいてな」
パ「君かい?」(爺の息子に向けて)
息「いえ、私の兄です。『ハリケーン』に乗って戦い、三週目で戦死しました。」
冒頭で海軍が海兵を徴用船に配置している時に、プレジャーボート爺は要員の海兵が乗り込む前に船を出航させている。
爺の胸中や如何許りか。
帰還した兵士達に毛布を配るまた別の爺
爺「お前さんたち、みんなよくやった」
兵「何もしてない。唯生き残っただけだ」
爺「…それで十分だ」
そう、きっとそれで十分なんだ。戦争は。