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エデン、その後のしのレビュー・感想・評価

エデン、その後(1970年製作の映画)
4.3
白い。チリチリとした粒子状のフラットな画面。そこから配色もしくはカメラワークによって肉感が隆起する。エロスによって包まれた反復と一致の閉塞感を親しい属性であるところの暴力が上書きしていく。女の完璧に近いプロポーションと、惜しげもなく投げ出される胸や脚のアップでの躍動。ショッキングでビビッドな映像表現、もしくはイメージと共に記憶に沈殿し、その所在や意図を多義化していくというよりはイメージが寄り添う形で宣言されるテーマから、ロブ=グリエが映画作家というよりは映像作家なのだということ、ゴダールとはその根底においてやはりどうやら異質な存在なのだということを確認される。たぶん。
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