風来坊

ザ・ラスト・ウォーリアーの風来坊のレビュー・感想・評価

ザ・ラスト・ウォーリアー(2014年製作の映画)
3.0
戦いを望む部族の企みによって、家族や仲間を殺されたマオリ族の生き残りの青年の復讐と激闘を描いたバトルアクション。

ニュージーランドのマオリ族にフォーカスした珍しい映画。歴史物ではなく部族間同士の戦いを描いているのでそれほどハードルは高くなく気兼ねなく観れると思います。
ただ過度な期待は禁物ですね…マオリ族ならではの激しい肉弾バトルを期待していましたが、正直な話それほどのものではありませんでした。それでもマオリ族の身体能力を活かした動き等のアクションシーンは良いと思います。

腰簑の色で差別化をしていますが格好が一緒なのでどっちがどっちか敵味方の区別がつきにくいのは難点。もっとマオリ族の背景を知っていればもっと楽しめるのかも知れない。ラグビーのニュージーランド代表の試合前のパフォーマンスのハカやニュージーランドの原住民という浅はかな知識しか持ち合わせていない自分はちょっとついていけない部分がありました。デカいしゃもじみたいな武器も全然知らなかったのでびっくりしました。独特な武器で展開する荒々しいバトルシーンはスピード感もありかなりの迫力。

ストーリーは単純な復讐劇ですが、そこにマオリ族独特の慣習と父親に戦士に向かないと言われた青年の成長記を入れ話に膨らみを持たせています。しかし中盤はちょっと退屈な印象。
青年を指導する事になる部族の男の存在感というか眼光の鋭さが半端無い。ちょっとサミュエル・L・ジャクソンに似てる。実際にマオリ族の血筋の人なんだろうか?

色々雑な部分もありますが何と言ってもマオリ族の舞のハカがカッコいいし、ラグビーの試合でハカって?マオリ族って?と思っていた方はマオリ族入門用に観てみるのも悪くはないのかなと思います。
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