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天使の影のSoulFoodKitchenのレビュー・感想・評価

天使の影(1976年製作の映画)
4.2
「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選」で見ました。
コレは脚本はファスビンダーで監督はダニエル・シュミット。
「マリア・ブラウンの結婚」と比べてもより演劇的で哲学的や。
役者は奇妙なポーズでカメラマンにポーズを決めるモデルの様に目線を送って、みんな誰にともなく詩人の様な事を言うてる。
寒そうな橋の下に娼婦達が屯ろい、そこにポツポツと買いに来る男・・・
道で白い棺桶を担いだ子供達の集団が出てくる。
ヒモ男は娼婦の稼いだ金でギャルブル三昧の最低男で、娼婦が殺して持って帰ってきた猫をもて遊ぶ。
娼婦の女装した父親と車椅子の母親。
父親は歌手でキャバレーのステージで夜な夜な歌ってる。
そこには褐色の肌のオペラ歌手も。
ビリヤード場での革ジャン達の決闘はパンチが当たらないけど殴られて倒れる。
そこに突然、観客もいて拍手してる。
小人という名のスキンヘッドの大男。
その小人はユダヤ人のボスの身体をローションを塗りながらマッサージしてる。
壁に並んだ娼婦達、順番にカメラが捉えていくとまた同じ娼婦が順番に出てくるし・・・

まさに退廃的で耽美的で美しい😍
都会と言う死の街で繰り広げられる死人達の舞踏会や・・・💀
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