ブラックユーモアホフマン

天使の影のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

天使の影(1976年製作の映画)
4.1
※注意!猫が死にます。

戯曲が原作なのがすごく分かる。
身体のパフォーマンスと役としてのエモーションと発せられるダイアローグが全く噛み合ってないことで、言葉がどんどん前傾化してくる。ちょっと頭でっかちな映画だなと思う。

ずっとシュールなコントを見ているかのような気持ちにもなる。
でもダニエル・シュミットの映画、今まで見たもの全てそんな感じだったなと思う。笑わせにきてるのか分かんないけど笑っちゃう感じ。

【一番好きなシーン】
・ビリヤード、背後でタコ殴りに合う男。
殴る音とかがついてないから、殴っている/殴られている「フリ」なのがバレバレで、そういう”ごっこ感”が意図的に残されていることが、シュールなコントのように見える要因だと思う。
映画って結局ぜんぶ「フリ」だよね、ということも思い出させる。
・絞殺シーン。あれも「フリ」感が強い。『ゴッドファーザー』のようなロケーション。