『戦場の行く末』
この作品を鑑賞するには、ぜひ脚本には置いていていかれないように。です。
1つ1つのセリフがこの映画の全体像を構築しているからです。
つねに、緊張感がある。
それは戦争の姿が漂っている。
井戸の水に浮かぶ水死体。
その水死体を引き上げるためにロープを探す。
プツリとロープが切れたからです。
なんとか見つけたロープ。
それはなにか、亡霊のような存在がいるかのように、音のないメッセージシーンをつきつけてきます。
戦争の間、私たちは戦争をしているのではなく、させられている。
動いているのではなく、動かされている。
そんなことを感じさせます。
戦争が終わっても、なにも変わっていない。
どこか、サタンに嘲りの笑みが浮かびます。
自然のあるがままに。
雨の降る日にきっと明らかになることがあるのでしょうか。