ばんてふ

シング・ストリート 未来へのうたのばんてふのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

・とてもよかった。演出がとてもよかった。冒頭、彼女との出会いやバンドを組む過程をとても軽く流していて、展開の早さについていけなかったが、全て見終わると監督としては冒頭の過程に重きを置いてなかったから飛ばしたのがわかるし、その代わりに見せたいものを存分に見せてきたのでとてもいい演出だと思う。
この映画は、夢をみる若い男女が前に進む映画だ。コナーの彼女に対する一途な恋心は見ていて共感できたし、応援したくなった。なんというか「これがロックだ」というのを感じた。いろいろなしがらみを取り払って、失敗を恐れない感じが。

・曲がいい。劇中2曲目と「This is the life」という歌が特に。
後者の曲の演出がとてもかっこいい。コナーが望むMVの様子を映し出した感じ。家族も校長もみんなが楽しんでいる世界。あまりにも自然にコナーのイメージの中に変わっていったから最初は現実なのかどうか見分けがつかなかった。だけど、段々とイメージに変わっていき、サビに入る頃にはメンバーがスーツ姿になって歌っているシーンには痺れた。ドンピシャって感じ。

・メガネの相棒的な青年がカッコよかった。声も低くて渋いし、顔も大人びた感じでかっこいい。早く大人になった姿をみたい。バンドメンバーみんなかっこいい。いい味出している。

・コナー彼女へのアプローチがかっこいい。感極まってキスしたりするところとか。こんなにも真っ直ぐなアプローチはすごいなと思う。「あれは彼氏?」と聞けるあたりが積極的でいいなと思った。だからこそ、彼女が彼氏とうまくいってないことを知れたわけだし。

・コナーが彼女に置いて行かれた時の気持ちを想像するととても辛い。きっと、彼女に気を遣われてロンドンに行く日を伝えられなかったことに傷ついているのだろうな、とか。なんで言ってくれなかったんだ、とか。

・船に乗って二人で旅に出たりするあたりが、「自分は他の人間とは違うぞ」という感じがして、楽しかったんだろうなと思う。

・彼女の目は緑色で、サングラスを取った時の感じがカッコよかった。すっぴんのほうが綺麗だと思った
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