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シング・ストリート 未来へのうたのMのレビュー・感想・評価

5.0
2016.07.09,7.29
待ちに待ったジョン・カーニー監督最新作。
近くの映画館の公開日に観てさらに公開終了日にも観た。

親は離婚寸前、さらに金銭的問題でガラの悪い学校に転校。いじめっ子にはいじめられる。踏んだり蹴ったりな毎日。
日々に希望を見出せないでいたなか、学校の向かいにいつも立ってる女の子に一目惚れ。
MV撮るから出ない?って声をかけて
OKもらってからバンドを組むっていう。

動機こそ不純だけど音楽への気持ちは本物で。
寄せ集めのバンドがいつしか1つになっていく。
みんな家庭や生活になにかを抱えてるけど音楽があるから頑張れる。
それぞれの歌に込められた気持ちは正直にまっすぐに聴く側の心に入ってくる。
サントラを買ってリピートする毎日。
「Up」「Drive it like you stole it」「Go now」どの曲もわたしに元気をくれた。

これはコナーの物語であったと同時にブレンダンとの兄弟の話でもあったと思う。
ブレンダンはコナーにとって兄という当たり前の存在で音楽は全て彼に学んできた。兄がいるから家庭のなかでもうまくやってけてると言っても過言じゃなくて。
家族が一番大変だったときを生きてきたのはブレンダンだけ。
兄だから当たり前なのだけど大きな負担でもある。
弟を愛しているけどうまくいっているのが憎くて。
マリファナの禁断症状とともに思いは爆発してしまう。

それでも最後まで味方でいてくれる。
ラストのガッツポーズは忘れられない。


ラストで流れるMaroon5のアダムのGo Nowは切ないけれど力強くて。
まっすぐ前を向くことを教えてくれるような勇気をくれる歌だった。

劇中何度も笑わされて何度も泣かされた。
何に泣いてるのかは自分でもよくわからないまま。

裏切られた辛さは裏切られた者にしかわからない。
結局学べるか学べないかってそこなんだろうな。
それでも強く生きることが大切なんだね。

間違いなく2016年ベストにはいる!!

DVD絶対買うし上映してる限りまた何度か足を運びたいと思う。
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