みーみー

シング・ストリート 未来へのうたのみーみーのレビュー・感想・評価

4.5
面白かったっていうよりもいい作品を観たって感じだった。

自分自身はあんな青春時代を過ごしてこなかったから、自分を重ね合わせたりは出来なかったけど、かわいらしい若者たちだなって微笑ましかった。

親との関係性、兄弟との関係性、恋愛と色んな要素を上手いことまとめてたと思うし、そのどれもが過剰になりすぎてなくて、笑いと泣けてくる部分のバランスもよかった。

そして音楽。同じ監督の作品「はじまりのうた」は内容は悪くなかったんだけど、どうにも曲がいいと思えなくて乗れなかったのに対して、この作品の曲は普通によかった。特に体育館で主人公の妄想しながら歌ってた曲がよかった。あのシーンはものすごいグッときた。洋楽に疎いから影響を受けたアーティストがよく分からなかったけど、ちゃんと分かってたらより楽しめたんだろうな。両親が口論してる時に、レコードかけて3兄弟で踊ってるシーンは、音楽って素晴らしいななんて思ったりもした。

あと、兄貴が最高だったな。彼には彼の苦労や悩みがあったり、家族のことを一番考えてるし、弟にとっては音楽の先生だったり、ある意味一番印象に残るキャラクターだった。ラストも泣けた。

逆にバンドメンバーももう少しキャラクターを掘り下げてほしい部分はあった。みんないいキャラクターしてるのに、ギターの子以外はあんまり出番も少なくて残念だった。
みーみー

みーみー