ホワイトストーン

シング・ストリート 未来へのうたのホワイトストーンのレビュー・感想・評価

4.1
 最高すぎでした。この映画。
 いいなー。最近面白い映画にしか出会わないなー。
 僕もあのときこうしてればなーと思いました。好きになった女の子に自分のバンドのPVに出ないか?と。誘ってみたかった。したらなにか変わったかもしれないのに。まあ僕も主人公同様バンドなんか組んでないけど。(笑)
 舞台は大不況のアイルランド・ダブリン。父親が失業して1年経ち、母親が家業を建て直そうとするも週3日しか働かず。おかげで荒れた学校に転校します。そして両親もお互いを責め合い、ケンカばかり。そんな毎日にうんざりしていたのですが一人の女の子に出会います。その女の子に一目惚れをし、自分のバンドのPVに出ないか?と誘います。思わず嘘をついてしまった主人公は急いでバンドを組みます…これがおおまかなあらすじです。
 まずなにが特にいいかというと、劇中ノンストップで流れる音楽が心を揺さぶり続けます。なかでも響いたのが、両親が毎度のように口喧嘩をするなか、3人兄弟がその口喧嘩という喧騒を背景に、"悲しく楽しい"がコンセプトの楽曲で踊るというシーンが最高。
 今の時代にはいつでも音楽が聞けるようになっているし他にも心の拠り所となるものがあるけどこの頃は、拠り所となるものが音楽しかなかったのだと思います。そんな大不況のなか、若者たちは夢に向かって突き進みます。
 物語のなかで主人公たちは精神的に、いろいろな面で成長していきます。