トンビ

シング・ストリート 未来へのうたのトンビのレビュー・感想・評価

4.6
知人に勧められた作品。
中々レンタルショップで見つけられなかったときに、BSで放送されることを知り、ようやく見ることができた。

不景気や転校でどん底にいた男子高校生の人生が、一目惚れした女の子の気を引くためにバンドを結成することで、変化していく様子を描いてる。

変に飾られていない素朴な姿が映し出されていて、現実味があり、置かれている状況や歌の歌詞に共感しやすい。

特に、歌に関しては、
聞いたことがないはずの曲なのに、
まるで知っているような感覚に堕ちおり、
つい聞き入ってしまった。

コナーの若干厨二病混じりの背伸びした歌詞が、また心に刺さる。
伝えきれない思いを、歌に乗せて届ける、
歌の1番の魅力と言ってもいい部分が、うまく表現されていた気がする。

また、コナーとその周りとの関係には胸が熱くなる。

バンドメンバーであり、良き理解者でもあるエイモンは、コナーがやりたいと言ったことを常に理解し、応援してくれる。
ロンドンに行ったら、レコード契約をして、俺らを呼んでくれと未来を託すシーンには、深い絆を感じた。
まさに、タイトルに合う関係だと思う。

兄のブレンダンがまたいいやつすぎる。
徐々に変わり始めるコナーに劣等感のような感情を抱きながらも、最終的には、弟の挑戦を後押してしてあげた。
二人のハグには、感極まるとこがあり、思わず泣きそうになりました。

そして、今作からは、
一つの教訓を学ぶことができた、
それは、周りからどう見られようとも、
自分が幸せならそれでいいということ。

口でいうのは簡単だが、これはとても難解なことだと思う。
しかし、こうやって自分を持てる人が、
成功していく(自分にとって豊かな人生を送っていく)のだと感じた。

おそらく今作は、
いくつかカットシーンがあっての鑑賞だったため、機会があれば、ノーカットで今作を是非見たいと思う。
トンビ

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