フランク・ソーセージいや、ボーゼージ監督による、異色【フィルム・ノワール】。
幼い頃に父親が殺人で絞首刑となり、いじめ続けられてきた青年、(デイン・クラーク)が、父親と同じ◯を犯してしまう…。
冒頭、
陰影によるモンタージュ技巧の簡潔な語りがパーフェクトで唸る‼︎
過去〜現在への繋ぎ、そして起こる殺人。
劇伴による演出も巧いよ。
序盤の交通事故や、半ばの観覧車からの飛び降り後の不死身感(あっけらかん)は超人か⁈
ダニーは、とても分かりやすい人間で、追い込まれる、或いはそう察知すると取り乱したり、キレたり、態度にモロ出る人間だ。
本作は、
ノワール、サスペンスとしては 穴だらけ で、普通に速攻解決しそうなC級品だが、
狙いはそこじゃなく、父親の殺人(悪い事だが)も理不尽に対する犯行で同情するし、それが元で幼少期からイジメられ続けてきたダニーの被害者たる心理(真は優しい)や彼を取り巻く人間の素晴らしさ(イジメてきた人間以外)を見るA級品。
恋人、ギリー(ゲイル・ラッセル)はダニーに対し偏見は無いし(一部問題有り)、
何でも さん付け する、犬さん とひっそり孤独に森で暮らす黒人おっちゃん、
特にダニーを親代わりに育ててきた祖母の終盤に於ける 言動、振る舞い が一番素晴らしい‼︎
撮影に関しては、
冒頭始め、揺れる電球の陰影や観覧車落下主観、アングル、クレーン撮影など、全般的にA級見どころ。
本作が異色(特殊)で、
所謂 従来のノワール のカテゴリー にハマらない ヒューマンなノワール というのがハッキリ分かるのが、唯一無二⁈のラストであろう。
エモーション。笑顔が良い。
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