喃々

パターソンの喃々のレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.5
バス運転手でもあり詩を書いているパターソンと個性的でアグレッシブなローラの7日間の物語。物語上のパターソンの詩は一体誰が書いたのだろうと調べるとニューヨーク派の詩人、ロン・パジェットだった。とても密度の濃い詩だったように思う。言葉を掬いあげて繋げていくのは個人的にとても共感することがあったので、観ていて満足だった。何気ない幸福、そうして何気ない日常、そのなかでの一点のひかり。パターソンとローラの関わりもリアリティがあり、7日間におさめられた毎日は実はとても特別なもののように思う。途中詩を書いている少女がパターソンに朗読をした。あれは主人公は感嘆としたのだろうか、落胆としたのだろうか、表情では読み取れなかった。おそらく少女の詩に感銘を受けたのだと思う。詩と日常と愛。
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