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ジェイソン・ボーンのはまのレビュー・感想・評価

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)
4.1
私がジェイソン・ボーンという男に出会ったのは、3部作公開の数年後。もちろん劇場で観ることは叶わず家で繰り返し見る日々。映画として究極に完成されたそのシリーズは、「過去の名作」として私の中で輝いていた。
それが、まさか、こうして劇場で「マット・デイモンとポール・グリーングラス監督の」ジェイソン・ボーンが観れるなんて。その嬉しさと感動で、ボーンがスクリーンで生きているだけで、嬉しさでいっぱいでした。
それくらいこのシリーズが好きで、ボーンが好きで、ニッキーが好きで(私の中では永遠のヒロインです)…以下は大いに贔屓が入った感想となります(笑)

【CIAから追われる立場となったボーンが姿を消して数年。自らに関わる悪事は全て暴いたと思っていた彼だが…】
ボーンの顔に刻まれた皺は否が応でも時の流れを感じさせる。体つきこそ変わりはないものの、時折見せる粗雑な行動パターンや精彩を欠く戦闘は、彼自身の衰えを見ているようで…

でも、そこがいいんです(キッパリ)
ジェイソン・ボーンはこの時代を、私と同じ時代を生きる本物の人間である。
そんな風に感じられて、私はむしろ嬉しかったです(もちろん多大な贔屓でしょう)。

作品自体の展開も過去作と比べるとかなり強引なところがあって"スマート"にはいかなくなっているけれど、その強引さがむしろ劇場向き・シリーズ初心者向きにも感じられて、今作から初めて見た人でも楽しめたんじゃないかな?と若干思っております。どうなんでしょう、感想聞いてみたい。
目には派手で、でも単純で…シリーズファンには残念な部分とも捉えられますが(殺しの演出もその一つ)、これで新規ファンの獲得が出来るならと思うと嬉しいですね(もちろん贔k

ただ上記にも書いた通り私の中ではニッキー・パーソンズという不動のヒロインがおりまして、彼女の扱いに関しましては劇場で涙を流した次第であります。
というかこのシリーズには固定ヒロインがいないのが一つの特徴な気がします。ボンドガールみたいに毎回誰かとくっつくわけでもないし… あなたにとってのヒロインは?みたいな状態。マリー?ニッキー?パメラ?(笑) 今作でいうとヘザー・リー?
いいえ、私はニッキーです(不動)

長々と書きましたが、バイクチェイスやカーチェイスは本当に本当にカッコいいし1対1のリアルファイトは健在で過去の良いところをきちんと踏襲しているし、残念な点にも時代を感じさせる。
核となる物語も"時代の変化"を謳っているし、今作という存在が一つの時代を語っている、そんな気がします。

以上を一言でまとめると『ボーン』シリーズが大大大大大好きだってことです。
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