最後まで先の見えない展開で、不思議な映画だった。題名がそのまんま示すとおり、冒頭でアダムが熟れてないリンゴを食べるのが旧約聖書の禁断の果実の置き換えで、粗暴な無神論者でバリバリのネオナチの彼が変わっていくトリガーになる。
刑期を終えた元犯罪者を教会に受け入れてる牧師のイヴァンは、人を救う活動をしていながら実は自分が一番救いを必要としてたってことで、この二人がどう絡んでいくのか目が離せない。
ところどころギャグで笑わせる緩いムードから、イヴァンの真相が分かるあたりで笑うに笑えなくなってくる。
神から苦しい試練を与えられてもなお報われないヨブ記が鍵になってるけど、イヴァンはやっぱり神に愛されてたんだと思う。ラストの展開が大爆笑で、ほっこり終わるのがよかった。
演出的に「サイン」とか「フェノミナン」要素が入ってたね。