“映像は一級品だが‥‥”
あのローランド・エメリッヒ監督が「もうこれ以上のディザスター映画は作れない」と宣言した『2012』で、ハリウッド大作級のディザスター映画というジャンルは一種の区切りがついたのだが(まあ最近月を落としてたが)、本作はそんなエメリッヒ監督の右腕として活躍していたディーン・デリヴンの監督デビュー作。そのためか、映像は一流でもその他はポンコツという点も継承している。
しかし、肝心のディザスター描写もさすがに飽和気味で、どこもかしこも局地的に、それも様々な自然災害が発生し、どこの誰ともわからないモブたちが死んだところで何も感じない。それでいて、ジェラルド・バトラー演じるエンジニアと彼の弟との痴話喧嘩に時間を割きすぎているせいで、地球規模の大災害というスケールがイマイチ伝わってこない。
開始早々、アメリカとチャイナが主導で天候を管理する衛生を作りました、って‥‥エメリッヒ監督による駄目な方のインデペンデンス・デイの多国籍チームを思い出すな。