ストーカー、不倫、ナイフ、放火。あちら側とこちら側の境界線はどこか。狂ってると感じるこの感覚は正しいのか。孤独との向き合いかた。グレーゾーンってどこまで？
この作品を一昔前の退屈な雰囲気と捉えるか、失われつつある日本映画の在りし姿への挑戦と捉えるかは分かれそうなところ。
喜怒哀楽のわかりやすさ・どんでん返し・異常性のある映画が好まれる昨今、“曖昧さ”をあえてそのままにして鑑賞者の想像に委ねるのが一周回って新鮮。『えっなに今の⁉︎』という違和感の連鎖からのラスト…！ジワジワ怖くなる作品でした。
ストーカー化するほど妖しさが増す常盤貴子。東監督の『常盤さんのシーンは美しく撮る！』って画と音楽へのこだわりが全面に出てました。エンディング『最後のニュース』も作品にぴったり。
最近は異常者or脱ぎキャラになってた池松くん、影のある美容師役が色気もあって素敵でした。佐津川愛美ちゃんも可愛かった！
舞台挨拶では常盤さんの変わらぬ美しさ、気さくさに悩殺。池松くんは自分の話が苦手ないつもの感じながら、作品のシーン毎の解釈については結構語ってて、芝居大好きな人なんだろうなって感じでした。
