シネマスカイウォーカー

レゴバットマン ザ・ムービーのシネマスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

4.2
2014年公開『LEGOムービー』に登場したバットマンを主人公としたスピンオフ作品

犯罪都市ゴッサムシティを守る影の守護者バットマンはいつものようにジョーカーらヴィランの悪巧みを阻止する毎日を送っていた。「バットマンの存在価値はヴィランがいるから成り立つ」ことに気づいたジョーカーは自らアーカムアサイラムに収監される道を選ぶ。ジョーカーの思惑通り自らの存在価値を見出せなくなったバットマンは養子のロビンと共に既に捕まっているジョーカーをクリプトン人が刑務所として使っているファントムゾーンに送るためスーパーマンの根城「孤独の要塞」に潜入するのだが....

傑作バットマン映画。ダークナイトトリロジーやスナイダーバースといったここ数年のシリアスなバットマン開始1秒でぶった斬る正にメタ的自虐ネタバットマンコメディ。レゴだからって理由で見てない人も多いと思うけどある意味で1番大人向けなバットマン映画と言っても過言ではない。ザック・スナイダーやクリストファー・ノーラン、古くはティム・バートンなど様々なくせ者監督たちによって作られてきたバットマンシリーズ、それぞれにある世界観やテーマ、その全てに一貫したバットマンことブルース・ウェインの普遍的なテーマに対して正面から向き合ってアンサーを提示した作品とも言える。他の監督が触れてこなかった孤児としてのブルース・ウェイン。家族というものを得ていく主人公像としてここまで適したキャラクターは居ないはずなのに誰もやって来なかった部分をまさかLEGOムービーが出してくるとは思ってもみなかった

また今までに無いほどの玄人向けのネタが多くテレビシリーズネタまで入れてくるとは!?『バットマンザムービー』ネタの対サメ用スプレーが出るなんて誰も予想出来ないだろ笑笑
他にも映画ファンの心を擽るシーンが多かった。グレムリン、サウロン、キングコング、ヴォルデモート、エージェントスミス、ユニバーサルモンスターズ、ジョーズ、ラプトル、ダーレクなどなどもうこれでもかってくらい色んなネタが多くて本当に笑える。せっかくだから1人2役でレイフ・ファインズがヴォルデモートもやって欲しかったなぁ
『ザ・エージェント』のトム・クルーズのセリフをバカにして笑うバットマン、まさかこのセリフがテーマの伏線になっているなんて思わなかったぞ笑笑