ゆうたろう

レゴバットマン ザ・ムービーのゆうたろうのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

まずティム・バートン監督の「バットマン」をはじめ、シリーズで度々取り上げられてきたバットマン/ブルース・ウェインの孤独という問題について、近年はノーランの「ダークナイト トリロジー」などで隠れがちになってしまったバットマンシリーズの魅力の1つであるバットファミリーという要素を用い、正面からその問いに答えを出してくれたことにただただ感動し、中盤の今まで家族を遠ざけ、孤独に生きていた男が家族といる楽しさ、嬉しさを思い出し始めるところでは思わず泣いてしまった。
また終盤のゴッサムファミリー結成の下りで、世界を救うのには全く役に立たない武器を持つヴィランに掛けるバットガールの言葉からは、誰でもヒーローになれるというメッセージを感じ、この言葉やその後の勢いやテンションからレゴバットマンだからこその前向きな多幸感に溢れていた。
それに加え主に「ダークナイト」で取り上げられたバットマンとジョーカーの表裏一体の関係についても、しっかりとレゴだからこそ出来る決着のつけ方をつけたのも素晴らしかった。
笑いの要素に関してもとても満足でき、上映開始3秒で笑ってしまったし、過去のバットマン作品をいじるメタ的な笑いも楽しかったのだけれど、ただただ全てを笑いに変えると言う訳ではなく、変に照れがちなヒーローの純粋な格好良さというものは笑いにせず、しっかりと格好良く描いてくれたのも嬉しかった。
アクションに関してはレゴのミニフィグだけれど、その割にしっかりとアクションを冒頭からしてくれたのは嬉しかったし、クライマックス様々な作品の悪役達と戦うの下りもこの作品ならではのものでひたすら楽しかった。
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