アンジェリーナ・ジョリーが演じてヒットを飛ばした「トゥーム レイダー」をリブート。邦題で「ファースト・ミッション」と出ていますが、悲しいかな現在のところ「ラスト・ミッション」となっています。本作のララ・クロフトは、旧作の様な人間離れした運動能力や特殊機器を駆使したり、オリジナルの拳銃を二丁構えて撃つなどという事はしません。格闘技を習っていますが、大して強くないというレベルの運動能力で描かれています。今回の謎の中心は日本の「卑弥呼様」！人智を超えた力で世界制覇を狙う組織との対決と卑弥呼の謎を追っている時に行方不明になった父親の跡を追う展開の先に待ち受けているのは、果たして何か...。とにかく真面目に作られています。真面目過ぎて遊びがほとんど無い。冒険活劇なんだから多少は遊びがないと息が詰まります。更に謎解きなども「これぞ王道！」というものなので、既視感に溢れています。プラスご都合主義も幅を利かせてもいますし...。主役の女性は健康的な美しさで好印象です「。さながら「女性版・インディ・ジョーンズ」なのですが、「インディ・ジョーンズ」との違いは先に述べた様に「遊び心」の有る無しの部分です。そしてそれが面白いか面白くないと感じるかをわける決定的な差にもなっています。アンジェリーナ・ジョリーが示した様にキャラクター的にはポテンシャルがあるのは間違いないので、勿体無い作品でした。
