しお

リトル・マーメイドのしおのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

◆アランメンケンの新曲そしてハリー・ベイリーの歌声を1番期待して観に行ったけど
本当に本当に最高の音楽体験だった…
パートオブユアワールドの圧倒的な迫力に全身がビリビリした。この曲を浴びるためだけに映画館で観る価値がある。それほど圧倒された。リプライズは更に音圧が凄まじい
どこからあんな声量が?ただただ度肝を抜かれた..歌声でこんなに感動できるんだなぁ
アアア〜アアア〜のメロディも神秘的で大好き
あんな美声聞いたらエリックも恋焦がれちゃうよね。歌が上手いとかそんなレベルじゃなくて、聴いた者を魅了する魔力を持った歌声がもはやセイレーンだった。
エリックの歌はマメラグのパークミュージックの「マーメイドソング」を思い出した。


◆アースラのキャラ再現期待してたけど、なんか想像以上にコミカルで親戚のやかましいおばちゃんだった。
でもアリエルが契約を拒否した途端急に血相変えて強引に契約するところが誠に恐ろしくて良かった。。アリエルあれ承諾したって言わんだろってくらい強引。そこが良い。
コミカルだけど、歌声、話し方、挙動、アニメからそのまま出てきたような完璧な再現だった。素晴らしい〜
「女は喋らない方が好かれる」の台詞が無くなってたね。クルエラもそうだけど時代の変化の影響を受けてヴィランらしい非倫理観・非道徳観が削られていくね
クソデカアースラは海の化け物じみててよかった〜!最高!私もあれになりたい!


◆パートオブユアワールドリプライズ
歌声本当に鳥肌立つくらい凄かったけど
波ザパーンなる直前のアリエルの横移動の動き、ちょっとワサワサしてて怖かった。


◆ハリー・ベイリーの話し声チャーミングでアニメ版アリエルの声に似てるね!
歌声しか知らなかったけど声も似てる…!と思った。
公開前いろんな声があったけど、(アリエルだ)と観客に解らせる説得力があった。まだ若いのに世界中の重たいプレッシャーを背負いながら演じきった彼女に拍手を送りたいし、今後のキャリアが輝かしいものになりますようにと願わずにいられない...


◆全体的にアリエル表情なくない…?
アリエルってコロコロ表情変わるし所作の動きが大きめな快活なキャラだけど、
アースラとの契約時も、対エリックの時も、対トリトンパパの時も、そんなに表情で物語らない所が控えめな印象だったな。
演技力が無いとは決して思わないけど、コミュニケーションを円滑に運べるコミュ力ある陽気なタイプな子では無さそうって感じ。
アニメ版はうんうん!って首ブンブン振るけど、実写版コク…くらいの差。
笑顔と仕草めちゃチャーミング〜
フグとプー!ってやる所最強にキュート


◆ひたすら文句だけど
お姉さんなんだったん??
あんなに王下七武海か?って程かっこいい設定になったし、
名前もわざわざ変えた(泣)(頭文字が皆Aだったのは亡くなったお母さんの名前が由来なのにさ😭」
全員キャストの人種も違くて人間に対する想いも違くて。って設定力入れてたのに全然活きてなかった。良く言えばアニメ版通りの活躍と尺だけど歌もカットだしね…なんかもっとやりようなかったのかな…
憶測だけど、シーン撮影されたけど完成前に削られたのかなぁとか勝手に思ってる。
だってそうじゃなきゃ全てはなんのために…🥺
キャラデザ全員良かったのに勿体無い
もっと写して欲しかった。


◆エリックの母/女王、
オリジナルキャラだし思想的にこりゃとんでもない人物になるぞと思ってたけどふつうに理解ある優しい母だった。
トリトンと同じ立場で『己の価値観を変えて、別世界の者達が共に在る事を肯定する』役割なのかもしれない
アースラの存在を「海の怒り」「creature(原語クリーチャーって言ってた気がする)」って呼ぶ人なら"人間と人魚が一緒になるなんて!"と受け入れられない拒絶ムーブを挟みそうな人物像だと思ったけどな。
私の見方がテンプレート化してた
でもアニメ版で語られなかったエリックサイドの話が盛られてたのはすごく良かった〜!
感情が描かれて、アリエルとの共通点も語られて、王子である以前に優しい青年だって人物描写がよかったね..
エリック養子設定なんだね


◆アニメ版のエリック→アリエル初対面時は
「話せないなら探してる人じゃないけど外見に一目惚れ」
くらいのちょっと気がある程度?だったけど、
実写版だと話せないと知ってあからさまに肩落として、それ見たアリエルが失った物の大きさを知る。って流れに改変されたのはちょっとびっくりした。
アリエルの外見の可愛らしさみたいなルッキズム要素抜かれてたのかな?アースラのその顔があれば大丈夫!的な台詞も消されてたかも。


◆アバター2は好かんけどアバター2の凄すぎる海中描写を観て目が肥えてしまったからか、海中の映像に対する感動は今作なかったなぁ。
アトランティカもパッとしなかった。
海中建造物が好きな私としてはハァ…
2度目IMAXで観ようと思ってたけどや〜めぴのレベルかな。アリエルの秘密基地の再現度の高さにはウルっときた...アニメで観たあのままの景観がそこにあって、何も起こって無いのに大号泣してた


◆アリエル声失くしたのに心の中で歌ってて、歌っちゃうんだ!って笑みこぼれたけど、ハリー・ベイリーの歌声聴いたら本編中終始歌い続けてもろていいですか?になるから
あれ歌わせるのは英断だと思う。サンキュー!なんならあと2曲くらいアリエル追加曲くるかと思ってた 足りないくらいです。


◆スカットルのラップはもうオークワフィナが強すぎて笑うしかない。そんなにラップさせたかった?
ミュージカル作品に"なんでそこで歌った?"て突っ込むのはあまりにも野暮かもしれないけど、内容的に別に歌う必要はまじでなかったろ笑 ラップバトルに即興参加できるセバスチャンの謎有能っぷり見て吹替が木村昴なの思い出した。あぁ、ヒプノシスセバスね
ごめん正直スカットルずっといるからラップできる時間あるなら一方その頃─って姉ちゃんズの出番増やしてもらっていい?となった..
いやごめん。スカットルはキャラ立ってて良かったよ。


◆「ただ一つ問題が残る。娘と離れるのは寂しい…」ってパパがアリエルを人にしてくれるシーン、
アニメだとアリエルが「!😀」って嬉しそうな顔をして、波を纏ってドレスへと変貌していくシーンが美しいから、どんな表現のドレスになるんだろう~プレミアでハリーが着てたパパドレスも最高だったけど~☺️とウキウキしてたら、突然場面転換してエリックが映し出された時はかなりえー…ってがっかりした。
親子の重要シーンだろがい…アリエルの宝物を壊したトライデントでパパが授けたプレゼントやろがい…はじめてアリエルがパパに笑顔を向けた瞬間じゃろがい…おい情緒…でもパパの愛にずっと泣いてた。
着てたドレスを海に還す所で予想は付いてたし、あの水色のドレスが特別なのは各シーンでわかるけど、パパドレス見たかった~😭
本編前半海パートは忠実な再現が続くのに後半陸パートはかなりオリジナル挿し込むよね。どうしてなの


◆エンディング、船上結婚式じゃなくて、2人で船旅出るで〜!だったのがなんで?感凄かった。人魚たちかなり浅瀬に来てくれたね
アニメ版と比較してばかりで申し訳ないけど、
船上には人、船の下には人魚、
二つの種族が海を通じて笑い合ってる構図がオープニングとの対比で素敵だったから
なんか画としてのインパクトが薄くてシュールで、ウ〜ン 浅瀬😌だった。
でもマレフィセントみたいな180°違う改変されるエンドとかは一つも無いから全然良かった。良いと思う。エリックが6隻も沈めてるから結婚式する用のデカい船出す余力がたぶん無かった。しゃーなし
(※マレフィセントはあれはあれで好き)


◆全体的に観終わった余韻はそんなにふわふわはしない。
6割は忠実に再現されてたと思うし
全然悪くないし良いと思うけど、どこが良かったか聞かれたら歌だな…って感じ。
手放しで大絶賛!って感じでもない。。
フランダーとセバスチャンのビジュ爆発はおもろいけど声が付けば違和感なんて消し飛ぶから全然良い!
リトルマーメイド2のおっさんフランダーの方がパンチ強いから平たくなるくらい大した事ない。セバスチャン茹ってんのがデフォだけど赤くなかったらそれはそれでギャースカ言われるからあれでいいんだよ。


◆ハリー・ベイリーの歌声が作品全体の質を上げてた。紛れもなく彼女はアリエルの声を持ってた。逆を言うと、あの歌声に作品が支えられてるように感じる出来だった。
でも頼むからもうちょっと髪色赤くできなかった?あとポスターめちゃ顔加工されてるの気になる


◆トリトンのテーマとか嵐で船沈没するシーンとか、サントラそのまま使われてるようで若干アレンジ聴いた曲が素晴らしかった〜
旋律や楽器の構成は同じなのにメロディラインが若干違う。そこ音上がらないんかい~みたいな。好きだったなあ サントラ買います


◆ 感覚の話すぎて同意は得られないかもしれないけど、顔面アップのシーンが謎に長尺だったり、画面が映り変わるまで時間の長さとか、なんか上手く言い表せないけど、映像作品としてのバランス感覚が肌に合わないかも。と思った...な
なかなか没入出来ない感じ。
身も蓋もなさすぎるけど
しお

しお