Reina_FOB

ブラック・スワンのReina_FOBのレビュー・感想・評価

ブラック・スワン(2010年製作の映画)
4.1
母なる狂気
投稿内容 公開された頃、2回見に行きました。金銭的な問題で、映画のDVD化を首を長くして待つ当方にしては、珍しいことなのです。その後、DVDで1度、ムービープラスで2度も観てしましまいました。それほどに、魅力的な映画です。5度観たからには、それなりの想いと、レビューを持ち合わせているのです。しかし、”BLACK SWAN”を語るにはあまりに稚拙な文章なので断念しました。(笑)鏡像段階論とか、自己同一性とか、素晴らしい考察をされている方々のレビューを読みたい方はGoogle先生にお願いして下さい。こちらは私的なメモ程度なので。まぁ”BLACK SWAN”の戦犯は、皆さん思われているでしょうが、”ニナママ”でしょうね。傍目には、娘をひたむきに支える母親なのですが、深層心理は娘を支配している快感に酔いしれているだけ。代理ミョウヒハウゼン症候群に近い感じがしました。群集の白鳥の1羽でしかなかった母親、28歳でその程度の役しか貰えないのなら、バレエ講師など、花型の仕事は無理でしょう。その事実を認められず、自分にうそぶき、優しさを装いながらも高圧的に、独裁し、ニナを縛り付けてきたのでしょう。お祝いのケーキを捨てようとするシーンや、知人に「ニナには無理」と、ニナに聞こえるように話したり。異常な回数の電話や、リリーを追い返す等、常軌を逸した母親の描写が精神をうまいこと不安定ににさせてくれました。でもいますよね?こういう母親。自分に出来なかったことを、子供に託すのは、危険なことですよね。ラストシーンで涙したのも、ニナの母親に対する気持ちが痛いほど伝わってきたからでしょう。”I was perfect”ラストのニナの言葉が痛いほど伝わってきました。監督は否定していましたが、今敏監督の”perfect blue”にオマージュを受けているのでしょう。アニメ映画ですが、こちらもぜひ、観てほしい良い作品です。

ストーリー 0.85
美術(メイク・衣装) 0.75
音楽 0.7
演技・撮影 0.9
全体の雰囲気 9.5

4.15
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