キャットトレイ二ング

オール・アイズ・オン・ミーのキャットトレイ二ングのレビュー・感想・評価

3.6
2Pacのドキュメンタリーは観たことがあって、芸術学校で演技やバレエを学んでいたというエピソードなど、彼が繊細でアーティーな人だということは知っていた。
だが、この映画はさらに丁寧に彼の人となりを物語っている。何せ2Pacの生前、母親がブラックパンサー党であることから、描かれているのだから。

彼に何が起こって、どう行動したのかを追っていくと、2Pacは(一部矛盾すら感じるほどに)、多面的で愛すべき人間だということがわかる。

知性を持ちながら、感情を迸らせている
繊細でありながら、タフ
シェイクスピアは、俺のホーミー
メジャーにいながら、ゲットーに根ざしている
役者でもあり、ラッパー
ドラックはやらないが、派手でやんちゃ
NY出身でありながら、西側
革新的でありながら、衝動的

例え貧困であろうが、投獄されようが、常に何かを感じながら学びながら、物凄いスピードで高みを目指す彼の魂は崇高だ。
まさに「ゲットーに咲くバラ」

25歳にして亡くなってしまったのは、本当に残念ではあるが、彼のメッセージはずっと世界に響き続け、誰かの背中を押してくれるだろう。

俳優陣にも注目。2Pac、シュグ・ナイトは似過ぎだが、スヌープとドレーは割と微妙だったりと、面白い。