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オール・アイズ・オン・ミーのwoosのレビュー・感想・評価

3.8
2018年鑑賞2作目。
バルト9にて字幕版を鑑賞。
客席はほぼ満席。8割はB-BOY風。客席にすごく特徴があった。
テーマ「2パックが目指していたもの」

[全体として]
題材としては映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」と同時代で、主人公が2パックの物語。
でも、それとユニバースには出来ないかな。どうしても、比較してしまうなー。その時代を描いたものではビギーの映画もあるが、正直映画としてはその中では低いほうかなぁ。
サグいラッパーの人生なので、どうしても「ヤングファミリー攻防史もの」になる。
あと、客席リポートとしては、サグい、それこそジャパニーズ・シュグ・ナイトみたいな(亀田史郎みたいな)男二人withチンピラの女という「アウトレイジな三人組」がいたのだが、チュロスを食べながら、開幕直前に携帯の電源を切るという、至極真っ当なコモンセンスを披露していたのにはちょっと萌えた。男の方は多分二人とも185以上あったと思う。

[良かったところ]
やっぱりこの物語の時代に中高生で、この時にリアルタイムで音楽を聴いていた自分としては、どの曲も流れる度にアガる。特にライブシーンはカッコイイ。それに尽きる。そして、説明がなくても何となく「あ、コレはあの人ね」とか「あ、コレはあの事件ね」というのがわかって、何となくヒストリーチャンネルを見ているような気持ちで見られた。
2パック、シュグ・ナイト(リアル・ザ・ヤカラ)ノートリアスB.I.Gは似ていたし、スヌープも喋り方は似ていた(見た目も頑張っていたがちょっと苦しい。)
あと、愛視聴している「ウォーキング・デッド」から二人参加しているのは、ちょっと嬉しかった。
基本演者は悪くなかった。

[気になったところ]
この作品は、特に90年代ヒップ・ホップとかに興味がない人は、多分とてもつまらない気がする。(まあ、そんな人は観ないか。。)
凄いことをした人なんだというのが、伝わりにくい。ヒットしてスターダムを駆け上がっていく所の描写がほぼ「チャートの記事を見せるだけ」という鬼のように地味な表現であることと、色んな理由で「とにかく金が無い」という事ばっかり描いているため、本当にこの人はあのビッグスター2パックなのだろうか?という疑問がつきまとう。
もっと上手いキリトリ方があったんじゃないだろうか?
ビギーとのビーフも、2パックの晩年を語る上で重要なストーリーなのに申し訳程度にいれているだけで、上映時間は長いのに何だよそれ。

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というわけで、いろいろ貶してしまったが、楽曲が良いというだけで、高めの点数を付けてしまいました。所謂一つの「ゲタを履かせた」状態です。
塀の中でご存命中のリアルヤクザ「シュグ様」が主人公の映画も作る噂があるので、そっちに期待。
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