このレビューはネタバレを含みます
単なるグロ胸糞映画で論じるのは簡単
通過儀礼と生とは何かを葛藤する物語や親子の一方通行の愛の物語だと思います。
自分が成長するきっかけは何もふとした事や良い事や良い人とは限らない、悪魔やトラウマになるような事をきっかけに大人になる通過儀礼を通った人もいるはず。
そのような生きるとはなんなのかという人生の難題を説いているような作品にも見える。
でんでんが演じる村田は完全なサイコパスですが生きるってのはどういう事か、独善的ではありますが、真を食ってる私見だと自分は思えてしまうのも、良いヴィランだなと思います。
ラストシーンの社本のセリフで涙が出てきてしまいました。
ラストシーンの私見ですが、社本は生きる事に対して、人生は痛みだと述べました。
奥さんを刺したのは、私の人生を返してと言われても、もう後戻りは出来ないので殺す事にしました。
娘に対しては(生きたいか?1人でも生きていけるか?)と説い娘は「生きたい」と答えたので、殺すのをやめて「人生ってのは痛いんだ」というセリフと共に喉を切り裂き自殺しました。
娘が最後に笑いながら「やっとくたばった」と言ったのは、社本の生きるとは何かという答えも、村田と同じで独善的なので、娘が受け入れるはずもなく、という感じのエンディングなのかなと思いますたー。
人には絶対オススメしない邦画史でも不屈の名作だと思います。