Yuka

冷たい熱帯魚のYukaのネタバレレビュー・内容・結末

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

もう一回観ろと言われれば遠慮する作品No
1。笑

でも、社本が「生きるっていうのは痛いんだよ」とか村田の「俺はヤクザや警察がどれだけいようと1人で生き延びてきた」みたいなセリフはなんかいい。ギリギリの人間の気骨と覚悟を感じる。

バラバラに刻んだ死体を山奥の川に流しながら村田が「魚ちゃんのエサになる」と言う。
後ろ暗い過去を抱えた人間の肉片を、これまた後ろ暗くてさらにどす黒いものを抱えた人間が川に放ち、奇跡的にアマゾンに流れ着いてそれを魚が食べる。その魚を、村田も社本もたぶん仕入れている。

最初は、村田に強引に殺人に加担されせられる社本を不憫に思ったけど、この2人は冷たいバックグラウンドをもつ熱帯魚という共通モチーフで繋がってる。終わりに近づくにつれて、「まぁ、2人ともさして変わらないな」と冷徹に思ってしまう。
大変冷たい映画でした。
Yuka

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