まさはる

息の跡のまさはるのレビュー・感想・評価

息の跡(2015年製作の映画)
4.2
3/11(土)盛岡特別先行上映では、小森はるか監督と、はなそう基金の古森剛さんのトークが上映後にありました。それも踏まえて…

この日は「息の跡」からNHK「あの日 引き波が・・・行方不明者2556人」
ラストで被災者の多くが「忘れられるのが怖い」と語っていました。
被災者自らが発信し繋がっていくことが大事と、支援する古森剛さんの「はなそう基金」の活動
6年たってもなお続けられているのは貴重でいとおしい。

陸前高田の種や佐藤貞一さんと2人の「こもり」さんの出会い
古森剛さんとの出会いは偶然だったかもしれないけど、
小森はるか監督との出会いは必然すら感じられる。
それは古森さんとの出会いがあったからこそ。

「息の跡」何と言っても佐藤貞一さんのキャラクターが全てといってもいいかもしれない。
佐藤さんの魅力と震災に対する内なるものを引き出した小森はるか監督。

作品を観て思い出したのは気難しい宮崎駿監督を密着取材したNHK荒川格ディレクター。
「終わらない人 宮崎駿」忘れがたき傑作だった。プライベートでふと本音を見せる宮崎監督を引き出すのは簡単じゃない。荒川さんじゃなかったら撮れない番組だった。そんな荒川さんと子森はるか監督は通じるものがあるように思う

「息の跡」もう一つ思い出した作品は「この世界の片隅に」。
事実の欠片を拾い集め、長い時間をかけて紡ぎ結実した作品。
2016の日本映画の奇跡は今年も続くようです。

人の繋がりが作り出した傑作「息の跡」。
末永く長く忘れがたき作品となりました。
まさはる

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